資産運用の必要性
医師は一般的な職業と比べて、高収入かつ安定収入のある職業です。
そのため、お金に困ることも少なく「資産運用は収入の低い人が必要とするものでは?」といった疑問を持つ医師も少なくないでしょう。
しかし、非常に激務であるということ。
患者の健康や生命を扱う非常にストレスフルな職業であることから、高い水準の仕事をずっと続けていくことは簡単ではありません。
たとえば、激務であることから体を壊してしまい仕事を続けられなくなることも。
ハイプレシャーな中で、高水準な仕事を長時間続けることに、限界を感じる場合もあるかもしれません。
そこで解決の一助を担うのが資産運用です。
資産が資産を生む仕組みを作っていれば、万一、仕事を続けていくことができなくなったとしても収入は資産運用がフォローしてくれます。
仕事を調整して時間を作ったとしても、収入の減少を資産運用でカバーできるのです。
働けなくなった時のリスクヘッジや自分の時間を作る必要性から、医師であっても資産運用を活用する必要があるのです。
ただし、基本的にはリスクヘッジに対してもっとも効果的なのは保険の活用になります。
……細かいお話は次回以降に。
今回は税理士の立場から、「資産運用の基本」をお伝えします。
資産運用の種類を知り、適切な資産配分を心がける
資産と言っても、種類や性質はさまざま。
このバランスを間違えると、せっかくの資産運用の効果がなくなってしまうケースもあります。
資産運用の種類
資産運用には株式、FX、債券、不動産などなど沢山の種類があります。
いろいろありますね。
それらを特色で区分してみましょう。
流動性の高いもの・・・上場株式、FX、債券、投資信託など 流動性の低いもの・・・不動産、未上場株式など
流動性とは、すぐに現金化できる性質のことです。
上場株式などは、証券市場ですぐに現金にすることができますが、不動産や未上場株式はそういうわけにはいきませんね。
自分の時間消費の大きいもの・・・上場株式、FX、未上場株式など(運用の仕方によりますが……) 自分の時間消費の小さいもの・・・不動産、RIET、債券など(これも運用の仕方によりますが……)
そのほか区分の仕方として、
回収期間の短いもの or 長いもの 元本保証のあるもの or ないもの
などあります。
今回は将来のリスクヘッジや自分時間のゆとり作成を目的としている流れから、このように区分してみました。
ご自身の置かれている状況によって、アセットアロケーション(資産配分)を決定するうえでかなり重要な要素となります。
近いうちに必要となる、お子様の学費などを流動性の低い資産に回してしまわないよう、計画的に資産運用をおこないましょう。
資産運用は「時間」も軽視できない
よくある失敗ですが、投資の種類を間違えて、ご自身の時間が無くなってしまわないように気を付けましょう。
普段の仕事が忙しいのに、大きいリターンを期待してデイトレに没頭して睡眠不足とか、駄目ですよ。
医師は普段の収入が大きいのですから、小金を追いかけて時間を浪費するのではなく、小金でも時間を浪費しない投資を優先するべきです。
自然と、ご自身のおこなうべき投資の方向性が見えてきたのではないでしょうか。