Profile
ボァイエ真希子(ボァイエ まきこ)
モッズクリニック医師
慶應義塾大学経済学部中退後、信州大学医学部卒業。聖隷横浜病院での初期研修修了。湘南美容クリニックへ入職し、小倉院院長、長野院院長、表参道院院長を歴任。2019年よりモッズクリニックで脂肪吸引・注入のエキスパートとして活躍。
慶應義塾大学経済学部を中退し、信州大学医学部へ
勤務医の父をもつボァイエ真希子先生が、医師という職業、とくに外科系の科目に興味を持ったのは5歳の時。腸間膜嚢腫を患い、外科手術を受けたのがきっかけだった。
「病気を治してもらったことももちろんですが、小児科の先生や看護師さんたちがとても優しくて。クリスマスの時期だったので、病棟でクリスマス会をしたときサンタクロースの格好をして楽しませてくれたり。夜など親がそばにいられないときに、ナースステーションに行って遊んでもらったりしました」
だが、最初の進路に選んだのは慶應義塾大学の経済学部だった。同大を卒業後、公認会計士になった姉の友人に憧れたためだ。父から、手に職をつけるようにと言われていたことも理由である。
しかし、大学入学後半年ほどで医学部への挑戦を選ぶことになる。
「慶應の経済学部は、同級生が1,100人ぐらいいるんです。この中でどう仕事を勝ち取れるのか、戦っていけるか自信が持てなくなってしまいました。もともと数学が好きだったものの、大学に入ってからは面白いと感じなくなってしまって。数字を追う会計士になれるのかなど気持ちが揺れてきました。やっぱり医者になりたいと思って再受験を決断しました。両親には怒られましたが、国公立という条件で医学部に入りなおすことを認めてもらいました」
その後信州大学医学部に合格し、生まれ育った千葉から離れ長野での大学生活が始まった。ボァイエさんの趣味はダンス。毎週夜行バスに乗って頻繁に長野と東京を行き来していた。
「松本は寒くて雪も積もるんですが、木造の幽霊が出そうな寮で暮らしていました。平日は山にこもって勉強、週末にダンスという生活をしていました」
研修医時代に結婚、妊娠
大学卒業後、初期研修は実家に近い横浜の病院でおこなった。その研修医時代に運命の出会いが訪れ、1年でスピード結婚。研修医2年目には妊娠が判明する。
「すぐ子どもを持とうと考えていたわけではなかったので、迷いがなかったかと言えば嘘になります。大学も入りなおして、慣れない土地で勉強して。これからさらに忙しくなり、医師としてスキルアップしなくてはいけない時期だったので」
出産を決めた後は、生活と両立できる職場選びが必要になる。産婦人科や整形外科、耳鼻科などオペが多い医局に関心があったが、出産とその後の子育てを考えると医局に入るのは厳しいと判断した。
選んだ進路は湘南美容外科クリニックへの就職。当時、美容外科医として知られる福澤見菜子先生が在籍していた点が決め手の一つだった。
「福澤先生は個人的にも面識があり、ご活躍を目にしていました。福澤先生の所属されているクリニックなら信頼できると思って採用試験を受けました。出産が入職後の5月だったので、同期と一緒に4月入職し、5月に産休だけいただいて。すぐに復職して、新宿院からキャリアをスタートしました」