Profile
ボァイエ真希子(ボァイエ まきこ)
モッズクリニック医師
慶應義塾大学経済学部中退後、信州大学医学部卒業。聖隷横浜病院での初期研修修了。湘南美容クリニックへ入職し、小倉院院長、長野院院長、表参道院院長を歴任。2019年よりモッズクリニックで脂肪吸引・注入のエキスパートとして活躍。
美容外科医のキャリアとママを同時にスタート
初期研修修了後、湘南美容外科クリニック入職時には1児のママだったボァイエ真希子先生。結婚願望がまったくなかったというが、ライフイベントは同級生よりも少しずつ早かった。
「友達のホームパーティーで夫と出会い、笑顔がステキで一目惚れしちゃいました。私はすぐにでも結婚したくて。夫はフランス人で、日本文化に興味を持って一時的な来日だったんですが、押せ押せで付き合って1年で入籍したんです」
研修医2年目に結婚し、ほどなく第一子を授かることに。
「妊娠を計画していたわけではなかったため、その後のキャリアはとても迷いました。入りたい医局ともつながりを作っていたので負い目もあって。やりたい仕事と出産・育児の両立を考えて、美容外科医を目指すことにしました」
美容外科クリニックは、一般診療をおこなう医療機関や医局勤務と異なり残業や当直がない。休みも取れるため子育て中の医師には働きやすい環境だ。それでも美容外科医としてスキルアップが必要な中で、乳児を抱えての生活はハードである。
「家事育児は夫と50:50の負担です。赤ちゃんの頃は2〜3時間おきに授乳やお世話が必要ですが、日中は私も仕事があったので。仕事が終わって帰宅してて、夜8時から2時まで睡眠。その間は夫に見てもらって、起きたらバトンタッチするという生活でしたね」
勤務時間は規則的だが働き方はハードだ。第二子の次男妊娠時には産休ギリギリまで勤務を続けた。
「美容外科は日中はとても忙しいですが、残業はまずないのでコントロールしやすいです。家事育児は平等に負担すると、ストレスや不満が溜まりにくいのではないでしょうか。お互い得意不得意があるので、上手くバランスを取って分担しています」
産後太りの経験から、自分を変える効果を実感
ボァイエさんの1日は、朝のジムから始まる。
もともとダンスをやっていて体を動かすことが好きだったが、最初の妊娠では25kgも体重が増加。戻り切る前に次男を妊娠したため、トータルでは30kg太ってしまったという。
「当時は自己肯定感ががくんと下がってしまいました。好きだったダンスもやりたくない。衣装は着れなくなるし露出はできないし。太った自分の体を見たくなくて、それまで大好きだったことも嫌になるくらいメンタルが落ちていました」
このままではダメだと、暗闇ジムでのダンスや、自重トレーニングを開始。体型が元に戻って、もう一度自分を好きになることができた。
「太ってしまってから、頑張ってボディメイクした経験は仕事にも活きています。コンプレックスで苦しみ、前向きになれない気持ちに共感できますし、キレイになりたいという願いに寄り添うことができています」
朝5時半に起床して運動を続けることはストレス発散の効果もある。ダンスだけでなく、最近はボディメイクのコンテストにも興味を持っている。
家族との時間を大切にキャリアをつくる
2019年に湘南美容外科クリニックを退職し、脂肪吸引・豊胸専門のモッズクリニックへ転職。外科の仕事に専念したいという気持ちからだが、最優先は家族だ。
「学生時代から興味があった産婦人科にチャレンジすることも検討しました。不可能ではないものの、またゼロから経験を積んでいく必要があります。とくに産婦人科なので、勤務時間や出勤日の決まりなんてあってないようなものです。月の半分は当直という生活が2〜3年続くと考えると不可能だなと判断しました。子どもも2人ともまだ小さいですし、夫も仕事の目標があるので全部背負ってもらえないですし」
脂肪吸引・注入のプロフェッショナルとしてスキルを磨いていきたいというボァイエさん。プライベートの目標は家族楽しく暮らすこと。仕事が多忙なぶん、休みの日はしっかり楽しむ方針。海に出かけるなどアウトドア派だ。
「夫がフランス人なので、息子たちにもフランスの文化に親しんでほしいですね。おじいちゃんおばあちゃんはフランス語をしゃべるので、両方の言葉を話せるようになるといいなと思います。いつかフランスでも暮らしてみたいです」
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