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奥村先生ライフインタビュー

奥村智子さんに学ぶ女性として、美容外科医としての人生の描き方

2020年8月、第3子出産直前に自身のクリニックをオープンした奥村智子医師。美容外科医としてキャリアを築きつつ、結婚・出産というライフステージを迎える女性にとって激動の時期をどのようなマインドで乗り越えてきたのか?第一線で働く女医のこれまでを伺いました。

夫とは職場結婚。目標通り30歳で結婚したが、なかなか子宝には恵まれなかった。1年半の不妊治療を経験。美容外科医は当直や残業はないものの、高度不妊治療との両立は簡単ではなかった。当時病院長に就任し、責任も重くなっていた。

奥村さんは、自身の経験から女医が働きやすい環境を作ってきた人でもある。院長に就任した際に10時〜19時の勤務時間を9時〜18時に変更した。

美容外科クリニックで働くスタッフはほぼ女性である。終業時間が1時間早まることで、プライベートとの両立はしやすくなると考えたからだ。勤務時間を変更しても売上が下がらないことを証明し納得させた。

不妊治療の際には、勤務先のクリニックにかけあって午前中2時間の時短勤務に。結果を出すことで希望を実現してきた。
それでも、ハードワークの中で不妊治療は心身への負担が大きい。成果が出ない中、治療を休止したタイミングで第一子を妊娠する。

待望の長女を出産した奥村さんだが、病院長という立場もあり産後すぐに職場復帰。その後、第二子も授かり、仕事と子育ての両立を目指すことになる。

「夫が協力的なので、二人三脚で仕事も育児も取り組んでいます。シッターさんなど外部サービスを活用して、私がやらなくてもいいことは手放すようにしています」

ハードな環境であっても、子供と過ごす時間や教育はおろそかにできない。非常勤として働く選択もできたが、奥村さんは開業を選んだ。

きっかけは長女の幼稚園入園だった。自分のクリニックであれば、時間の融通が効きやすい。

「お受験教室などで他のお子さんやお母さんと接すると、私は娘に充分な躾や教育をしてあげられているのかと落ち込むことがありました。もっと時間を取ってあげるべきだなと。娘の幼稚園は母親の役割が大きいので、働き方を変えたいと思ったのが開業を決めた大きな理由です」

美容外科医として確たるキャリアと実績をもつ奥村さんだが、開業ははじめての経験。そして開業の準備をはじめた時期に第三子の妊娠も判明した。

「開業にあたって、物件の内装や機器の購入、さまざまな契約など、決断すべき場面が多くあります。ただ、妊娠中はどうしても思考が散漫になるので、負荷が大きかったです。開業と妊娠を同時にすべきではないですね」

笑顔を見せる奥村さんだが、ハードワークと子育ての両立を実現するタフな女性である。

奥村さんが美容外科医となった2009年は、女性美容外科医として活躍している医師は少なかった。

ロールモデルとなる先輩女医が乏しい中で、ブログやSNSでの情報発信など、試行錯誤しながら続けている。現在も、Twitterやインスタグラム、tiktokでの発信を欠かさない。

「メディアによって年齢層が異なるので、できることはすべてやります。大変ではありますが、SNSを見て来院してくれたり、会う前から親しみを感じてくださる患者さんがたくさんいます。がんばるほど成果が出るので、やりがいはありますよ」

奥村さんは目標を立て、そこに向かって努力を継続できる人である。美容外科医としてキャリアをスタートした後は、簡単な施術から数を経験してスキルを高めていく。
休日出勤して他の医師の手術を見学したり、形成外科医の勉強会に参加するなど、技術の習得に余念がない。

「SNSで発信することはセルフプロモーションとして重要ですが、それ以前に外科医として技術は不可欠です。スキルを上げるためには多くの経験をして、学び続けなくてはいけません」

美容外科とはいえ、病気に由来する症状があるため、病気に関する知識は必要だ。また、美容外科では学べない術式もある。

より高レベルな知識と技術を身につけるためには自己研鑽が不可欠。
患者の期待に応え、求められる医師であり続けるために努力を続ける必要がある。学ぶ意欲があれば、スキルアップは可能なのだ。

「選択肢として、アルバイトや時短も可能でしたが、医院長として頑張ってきた中で、スタッフにステップダウンすることにも抵抗もありました。開業すれば、時間はコントロールしやすくなるので、育児との両立を目指していきたいです」

奥村智子先生のキャリアについてのインタビューはこちらから。

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むらかみみさと

BeDo編集長
ライター、エディトリアル・ディレクター
慶應義塾大学在学中からインタビューや取材活動をおこなう。複数の組織で文字を通したPR、プロモーション、コミュニケーションに従事。

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